概要編で公式サイトで3Dプリンタ出力用の3Dデータが配布されていると書きましたが、今回はこの配布ファイルについて説明してみようと思います。
デスクトップアーミー公式サイトhttp://dt-a.jp/から
Database/ダウンロードをクリックします。
ガイドラインとライセンスをよく読んでからダウンロードボタンをクリックするとメールアドレスとライセンスへの同意欄が出ますので、記入してデータをダウンロードする。をクリックします。
これで、DA_B101_dl.zipファイルが手に入ります。
zipファイルの中にDA_B101_dlフォルダに格納された16個のstlファイルと2個のjpegファイルが入っています。
jpegファイルのうちlogo_data.jpgはライセンス表記用のロゴファイル
で、parts_list(B101).jpgは収納されているstlファイルの説明書になります。
stlファイルは3Dプリンタ用ファイルを配布する際の標準的なフォーマットとなっています。3Dプリンタで出力する際は3Dモデリングソフトで調整したり、スライサーソフトで3Dプリンタで出力するためのファイルを生成します。
下は非商用であれば無償で使用できるAutodesk社の123D Designに読み込んでみた状態です。
stlファイルには座標データも入っているため、座標データが反映されるソフトに16個のstlファイル読み込んだ場合はフィギアの完成品の形状で読み込まれるようになっています。
面が多すぎて、輪郭線が全体を覆ってしまっているため、黒っぽくみえています。
このまま出力ファイルを作成すると、すべてくっついた非稼動モデルとして出力されてしまうため、モデリングソフトかスライサーソフトで位置調整を行います。
下は私が使用しているcube 2nd gen専用のスライサーソフトで並べなおした状態です。
3Dプリンタで出力するとこんな感じになりました。家庭用で普及しているFDM方式(俗に言うにゅるにゅる型)だと、ラフトと呼ぶプリント物を定着させるための下地板に形成する網目とサポートと呼ぶ柱状の支えが必要になってきます。下の写真は最初に出力したときの写真です。
サインスマートのABS樹脂を使用しています。
出力後はこれらから取り除く作業が必要になります。が、単色の3Dプリンタではラフト・サポートと出力物が同じものでできているので、見分けが付きにくくなってしまいます。また、ラフトやサポートと接触している部分の造型は出力時に上を向いている面より荒く・低精度に仕上がってしまいますので出力時の向きに注意する必要があります。
実は上の写真の向きと分割は失敗でした。はめあわせ部にサポートが付いたので、はめあわせ部が埋まったり、突起とサポートの見分けがつかなくなってしまいました。FDM式3Dプリンタで一般的に使われるABS,PLA共に硬いプラスチックであるため、間接部のジョイントもまともにはまりませんでした。
間接部のジョイントはフレキシブルフィラメントと呼ばれる弾性のあるフィラメントで作り直すことで組み立てました。
ABSの設定で出力できるフィラメントが市販されており、それを使っていますが、糸引きがあるため、出力後にはさみなどで形を整える必要があります。製品版に合わせるなら本体に軟質素材、ジョイントに硬質素材を使うのがいいのですが、手持ちの環境では逆にならざるを得ない状況となっています。
下がフレキシブルフィラメントで作成したジョイントです。
最初に出力した際に使用したフィラメントはすでに販売していないようなので、最近購入したサインスマートのTPUフィラメントで出力した写真を掲載します。糸引きによるバリがひどいですが、TPUははさみでも切れるので、比較的簡単に形を整えられます。
こちらが2015年12月に作成した記念すべき1体目の3Dプリント出力品。半ば無理やり作ったものになります。
配布データなので当然ながらひじ、ひざは曲がりません。
次はひじ、ひざを曲げるためのデータ作成方法について解説します。
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